三菱UFJ銀行が、口座維持手数料の導入を発表しました。ただ、対象はこれから新規に開設される分に限られます。
この記事では、海外では様々な金融サービスの利用に手数料をかけるのが一般的として、以下数字を紹介しています。
日銀によると、家計の消費支出に占める金融機関向け手数料の割合は米国が0.23%、英国は1.20%なのに対して、日本は0.01%にとどまる。
つまり、日本は突出して手数料が低いあるいは無い国なんですよね。
銀行への預金は、それを原資に銀行がビジネスをしているため、純粋な「サービス」とはいえない側面もありますが、インベスター猫は、口座維持手数料をはじめとする「サービス」への適正な対価としての手数料には賛成です。
というのも、手数料が当たり前な海外での経験を通して、自分も含め、日本の労働者が疲弊している一因は、適正対価を取らない過剰サービスまたは無償サービスなのではと思うように至ったのです。
「サービス大国日本」。その未来は”おもてなし”に溢れた心温まる明るいものか、はたまた”適正対価を取らない過剰サービス”で国力が疲弊した暗いものか・・・
前者の国づくりができればいいなと思いますが、少し不安なアンケート調査を見ました。
エアトリが発表した「手数料」に関するアンケートによると、銀行の口座維持手数料”は4人に3人が「納得できない」そうです。
手数料が導入された場合、解約を示唆した人の意見も、口座の「サービス」を享受している点が欠落しているものが多く見られたので紹介します。
・金利が低いので、防犯以外の理由で預けるメリットは少ない。(60代・女性)
→(インベスター猫の意見)防犯に口座維持手数料の価値がある。銀行並みの防犯システムを自宅に構築するのは不可能。口座維持手数料程度で銀行の防犯システムを利用できる恩恵は大きい。数十万、数百万円の現金を自宅に置いておくのは危ない。
・預けられた金融資産を運用して利益を得ているはずの銀行が、利息という形で顧客に還元しなくなって久しいが、それに飽き足らず預けるなら手数料を貰いますとは本末転倒、図々しいにもほどがあると思う。(50代・女性)
→(インベスター猫の意見)それなら預けなければ良い、という話になりますよね。。利息が少ないのは事実ですが、利便性を考慮してこのサービスを利用するかどうかかと思います。
また、「納得できない手数料」に「ATMにおける手数料」を挙げた人の意見として
・ATMは客が機械操作をして人件費削減に協力している行為です、無料で当然。(60代・男性)
なんてものがありました。
ATMを利用するのは顧客ですよね。利用者がサービスに対して対価を払うのは当然です。システム開発費・維持費、土地代、防犯代などのコストはこの方の頭にはまるで浮かばないのでしょうか?
とはいえ、インベスター猫もすべての手数料に賛成なわけではありません。下記の「納得できない手数料」の調査結果は賛同する部分もあります。特に手数料が高額・算定根拠が不明な場合は納得がしづらいですよね。例えば不動産会社の仲介手数料は闇が深く、このブログでも何度か批判しています。株式売買手数料をはじめとする投資にかかわる手数料もできる限り低いものを選んでいます。
”適正対価を取らない過剰サービス”は、競争がきいているうちはいいですが、競争しあってみんな疲弊して最後に誰もいなくなったら、、と国力の低下をもたらすのではないかと危惧しています。現に日本は長引くデフレ・低い生産性・上がらない給料に苦しみ続けていますものね。「おもてなし搾取」「やりがい搾取」も一因ではないでしょうか。
そんな中、希望のみえるアンケート結果もありました。「これは手数料を取っても良いのではないか?」と思うサービスについても調査があり、「荷物の再配達」、「救急車の出動」、「飲食店・ホテルなどの予約/キャンセル」などが挙がったそうです。こういう手数料が導入され、賃金や生産性が向上していくと良いなと思いました。
↓とはいえ不動産手数料には納得いっていません。
↓投資も手数料重視です。
↓アンケートの元記事です。
↓インベスター猫が投資を始めるきっかけになった本と漫画。投資を始めない限り、いつまでも資本主義に搾取される人生と気づく。おすすめです。
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