ラクスルは、「ラクスル」・「ハコベル」といったプラットフォームを運営しています。印刷や物流などデジタル化が進んでいない伝統的な産業の産業構造を変える、という素晴らしいビジョンを持っています。
ただ、印刷業界そのものはどう考えても斜陽産業ですよね。ネット普及で紙の印刷物はどんどん減っていくでしょう。
でもインタビュー記事を見たら、国内商業印刷と事務用印刷は3兆円の規模があり、そのうちネット印刷は0.1兆円。全体のパイは小さくとも、また、縮小傾向にあろうともネット印刷がまだまだ伸びる可能性があるというのは納得できます。
もちろんコロナショックが起きたせいで、状況はやや変化していると思います。今までは成長に資金を投資してきましたが、今は外出自粛で紙の印刷物需要は下がっているだろうし・・・
と思い、3月の半期決算説明の資料を見たら、ちゃんとTV広告などをやめたり、ボトムの利益を出す運営に変えたりしてます。ここら辺は非常に安心感がある対応ですね。
あと、ファイナンスのタイミングが絶妙だったなと思います。ラクスルは11月に転換社債で50億調達しているのですが、これ、今だったら絶対発行できていないと思います。
ゼロクーポンなので、実質的に金利は払っていないものと思います。もちろん希薄化リスクは残りますが、新株予約権の行使価格は4,000円超え。今の倍近い数字であり、まず希薄化はしないでしょう。
さて、話は戻ってビジネスが伸びていくのか?という点ですが、競合だと上場企業でプリントネットという会社があるようです。
それぞれの株価を比較してみましょう。
<ラクスル>
<プリントネット>
足元下がっているのは仕方ないけど、プリントネットの方はじり貧な感じです。ちなみに2019/10月決算は赤字転落。前期は+7憶の利益でしたが、用紙不足やコスト高で赤字になってしまったようです。
プリントネットは自社工場での印刷を行う一方で、ラクスルは自社印刷はしないプラットフォーマー(でもなぜか設備がBSに計上されているのはなんでだろう?)。
やはり将来性があるのはラクスルなのかなと思います。今は赤字でも 一定程度広まれば、加速度的に利益が出せるのではないかと思うので、しばらくホールドしようと思います。
とはいえ、書いててやっぱり気になるのは、コロナショックで広告のあり方が変わってしまうのではないか?という点です。インベスター猫の感覚では、紙の印刷は減るとは思うけど絶対に無くなりはしない、と思っています。でもコロナショックで人々の考え方が変わり、印刷物が不要になる可能性はゼロではありません。
この点は今は結論が出ていないので、ホルダーである間はずっと追っていきたいと思います。
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